Phone : 03-3291-0802
Email : info@opa.co.jp
シスナビV3は元となるシスナビが進歩したものだ、その前面は画面が広く占めていて、これに3つのボタンで構成されている。ライザーへの取り付けシステムもそのまま受け継ぎ、カラビナへ通す短いセーフティーループがつく。
シスナビV3では元の2倍の内臓記憶容量を持っている。さらにデータ記憶容量は、8Mbの固定メモリーだったのが8GbのSDカードを使用するようになり、一気に増大した。これらのアップグレードによって、シスナビV3では世界中のほとんどの地域の地形情報と空域情報をはじめから保持できるようになった。以前のように異なる地域で地形や空域のデータをダウンロードしなおす必要がなくなり、この機能については、バリオの電源を入れればすぐに使える状態となる。
最新の電池で25時間から最大45時間、稼働できる。
バリオ外装のサイドは、レッドあるいはグレーとなった。
制限空域への接近を音響および画面の両方で警告してくれる。より大きな画面のフルサイズのバリオに比べると、少しわかりにくい時があるかも知れないが、十分な機能である。
フルサイズのバリオに比べて、10㎝x6.1㎝x1.7㎝ と小さなバリオでありながら、記録ロガー、空域マップと警告、タスクのナビゲーション、そしてGフォースメーターとすべての機能が組み込まれている。飛ぶ前なら、シライドのウエブサイト上で自分の好きなように画面レイアウトをデザインして、PCからUSBでシスナビV3へ入れることもできる。
バリオ音は落ち着いた聞きやすいもので、反応も良く敏感だ。使い始めてすぐにその鳴り方に慣れ、その反応の正確さを感じるようになった。バリオ音は人の好みもありシスナビV3もシンプルな音量変更はできる。Gフォース警告音もあり、その作動値を設定でる。
離陸すると自動的にフライトデータの記録が開始される。さらに新機能として、ハイク&フライやそのほかの活動でも使えるよう、手動でのロガー起動も可能となった。
画面の大きさは、あまり多くの情報アイテムを載せることはできないが、字の大きさとレイアウトを好きにカスタマイズできるフライト画面が4つ、これにマップ表示画面もあり、飛行中でも3つのボタンの操作によって容易に画面間の移動ができる。
シライドのソフトウエアツールやXCプランナーを使ってPC上で自分のウエイポイントやタスクを設定して、シスナビV3へダウンロードすることができる。また、これを本体上だけでも行うことができる。私もハイク&フライのレースで使ってみて、ターンポイントへのナビゲーションは良好だった。確かにその画面サイズの点で、スピードセクションを伴った複雑なタスクでのナビゲーションはフルサイズのバリオに一歩譲るが、決められたルートを飛ぶということでは役に立つ素晴らしいものだ。
フライトのログファイルを、シライド社が開発したソフトウエアをPCで作動させてダウンロードすることができる。これはシンプルにできていて、データは自動的にダウンロードされてシライド社のオンラインログブックへアップロードされる。このオンラインログブックでは自分自身のフライトを見ることができるほか、ほかのパイロットの記録も分かち合うことができる。また、自動的にIGCファイルも保存する設定にすることもできる。さらに、最新のGPSダンプにも適合している。
そのサイズの小ささにもかかわらず、シスナビV3は高いレベルの機能と実用性を持っている。装備機材の重さを気にするパイロットにとっては最高の逸品だ。最新の電池は頻繁な充電の必要性を無くしてくれた。タンデムでも、パイロットの視界の中に簡単に収まってくれる素晴らしいバリオだ。
重量:90g
電池寿命:45時間
価格:
www.syride.com
この記事でのテスト中にもシライド社は2つの新機能を加えてきた。アップデート作業は簡単だ。バリオをPCにつなぐだけで、PCに入れておいたシライドのソフトウエアが自動的にバージョンをチェックし、アップデートしてくれる。あとはバリオの画面レイアウトに新しい表示を加えるだけだ。
新機能のひとつは、地形の断面図に現在の滑空予想パスを重ねる、谷渡りサポート機能だ。これで、前方の尾根を越えられるかどうか判断する助けとなる。(上の写真では画面のバックライト点灯状況も示している。)
もう一つの新機能は、サーマルコア表示機能だ。強い上昇域があった場所がどこかを画面上に表示してくれる。個人的には、風向表示機能と組み合わせてもらえれば、見やすくて良くなるだろうと感じたが、どちらの機能もとても役立っている。