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ラルフ・グロセル・デザインへようこそ。製品デザインの裏にある「何が」「なぜ」をもらすことなく、中軸となる情報をお伝えしていきます。RGDでは、製品開発を可能とする細部への探求と、製品を生み出すプロセスを追求することを続けていきます。このサイトは、磨き抜かれた機能性の高い製品を送り出していく影に、どのような作業、クリエイティブなひらめき、努力があるのかを分かち合いたいという思いから始まりました。
25年間にわたって、我々は数多くの「市場をリードする」製品をいくつものアクション、スポーツやライフスタイルの分野において、ときに協業で、ときに独自で送り出し続けてきました。これらの経験から得られる独自の知識をもとに、自分たちのスポーツをさらに発展させていく新製品を生み出すこと目指し、未来を見つめていきます。我々の成功と発展は、グローバル化やテクノロジーの進展とともに、業界で認められた高い評価とその完璧な製品提供によってもたらされてきました。
ラルフ・グロセル・デザインでは、誰にも認められる製品づくりを目指しています。これは、全てのRGD製品の基盤であり、そのDNAはお客様にも感じ取っていただいているものなのです。
昔、海辺に座って、パラグライダーが何機も小高い砂丘から飛び立って狭い上昇風帯を使ってできるだけ長く滞空しようとしているのを見ていたことを思い出します。それは1993年、私が14才の時のことで、パラグライダーがようやく、進化したパラシュートの域を脱して、ちゃんとした翼になってきた頃です。
そこで、縫製された軽量素材の風で膨らむ翼で飛ぶというアイデアに熱中することになるのです。私はもっと小さな子供の時から、模型飛行機の製作、設計を続けていました。その頃から物理の一般法則や空気力学には精通していましたが、柔軟性のある素材に重量の軽さ、パイロット達の見るからに楽しそうな様子などが一緒になって、深く私の心をつかんだのです。私はすぐに縫製ミシンにとりついて、初めての模型パラグライダーを作り上げました。こうして製作面を理解すると、次の段階へと突き進みました。持っていたお金を全てかき集め、母親からもいくらか借りて、初めてPCを手に入れたのです。(母親にちゃんと返したか、よく覚えていないですが、)
15才の私は本を読むのが大の苦手でした。今でも600ページある初心者向けのオートCADの解説書を読むのに4日かかってしまいます。1994年の時点では、インターネットには情報は出回っておらず、翼型や翼の3Dモデルをダウンロードすることなどありえませんでした。独学を強いられることとなった私は、全て自分で計算していかなければならなかったのです。
ドイツのことわざに「一つのゴールにたどり着くのにも、いくつもの違った道がある」というものがありますが、私は好きではありません。理論的には、最も早くたどり着けるベストな道は一つだからです。私のゴールはただ道を見つけ出すことだけではなく、問題解決のためのベストな道を見つけ出すことです。このアプローチのためには、物事にいかに深く入り込んでいくことができるか、という能力が求められます。
幸い神様は、流体の動きや複雑な物理的相互作用を理解する力を私に授けてくれました。この神様にいただいた能力と競争的なものの考え方によって、私はこれまでの年月で、常に考えられうる最高のソリューションを求め続け、進歩してこれたのです。
1997 THE B-WING
これは私が作ってきた中で最後の
「模型」パラグライダーであり、
私の経歴のスタート地点でもあります。
この模型は、当時の最新のテクノロジーを
装備していて、16才の私にとって最初の
意欲作でした。
THE B-WING
この作品は、1997年4月号のGLEITSCHIRM誌で紹介され、パラグライダー業界で名を知られるきっかけにもなりました。
こうしてスイング社やフライトデザイン社でテストパイロットとして働き始めたのです。
カイトサーフィンがヨーロッパへ到来し、すぐにこの新鮮な動きに加わることにし、アーミン・ハリッヒとともにフライサーファー・カイトブランドを創設し、製品の製造に至る全ての製造過程の設計を担当しました。
写真はメルセデスベンツ社の風洞で、フライサーファー社のカイトであるスピードエアーを撮ったものです。
2001 FLYSURFER
この写真は、Sカーブ翼型を装備したカイトです。翼型安定が増したことによって、ソフトカイトはより安全に飛ぶことができるようになりました。
同社の製品は:
イージーエアー、スピードエアー、マスター、ウォリアー、サイコがあります。
2002 SKYWALK
フライマスター社は2002年にスカイウォーク社と合併し、ソフトカイト以外にパラグライダーやセールの製造も始めました。
写真は私の初めてのパラグライダー生産機となったハイプ。
2003 NAISH KITEBOARDING
スカイウォーク社を辞めたのですが、そこで学んだものはチームワークでした。
転職先はナッシュ カイトボーディング社で、そこでは、いくつかの設計アイデアに挑むチャンスにも恵まれ、ハイブリッドやチューブカイトにフラップ機能を導入することに集中しました。
X3-FLAPは、それまでで初めての後縁フラップ付きのチューブカイトで、フラップは、操縦ラインの操作によって自動的に動くようになっています。
2004 ISTEC
スイング社のCEOギュンター・ベールと一緒にISTEC社を始めました。ハルトムート・シェートリヒの持つ特許に基づいて、彼のスピンネーカーのアイデアに開発・設計を加えて、揚力を発生する翼を完璧にして2つの異なるモデルで生み出しました。
このパラセーラーとパラセ-ルは翼のデザインが異なります。さらに50以上の異なるセールサイズがあります。私は、新しいスナッファーシステムからアクセサリーに至るまで全ての製品の開発を行いました。
パラセーラーはパラグライダーのようなダブルサーフェスの翼を装備し、揚力を発生するとともにボートの動きを安定させるようにできています。
ISTEC PRODUCTION
一方のパラセールは、1枚布の翼で、軽くできていて、風の弱い時に威力を発揮します。
私は2005年以降、ウクライナにあるスイング社の生産施設でこのスピンネーカー部門を運営するする仕事に当たりました。このとても面白い仕事は、自動カッティング マシンやソフトウエア設計、生産プロセッサーといった技術的な面も含んでおり、製造の各段階を把握し、最終製品に至るまでの全ての設計アイデアを成し遂げていくという素晴らしい経験になりました。
2005 EXPO JAPAN
日本で開催された万国博でドイツパビリオン製作のスタッフとして参加。7500以上の単独パターンで構成される膨張式の壁と屋根のシステムを設計しました。このハニカム形状のパターンは、ポリエステルの40グラム生地で出来ていて、裏から当たる照明で素晴らしい輝きを実現し、生命工学のテーマを見ごとに表しています。70万人が訪れたこのドイツ館は、最高の表現を実現したことで金メダルを獲得しました。
2006 NORTH KITEBOARDING
/DUOTONE SOFTKITE
ノースカイトボーディング社での開発を始めました。
スノーカイト世界選手権を3度制覇したファビオ・イングロッソと協力して、一連のスノーカイトのシリーズを開発したのですが、これらはその滑空能力において小さいパラグライダーを模倣したものと言えます。振り返ってみると、スノーカイトがスピードグライディングに進化して多くの滞空時間を得られるようになっていく大変スリリングな時間だったと思います。作品:リザード、ソリッド、ハスキー、ファビオ プロ、ハスキーLTD
2008 NORTH KITEBOARDING/DUOTONE TUBEKITE
急速に成長するカイト部門の研究開発部に入るよう、ボード&モア社CEOのティル・エバールに依頼されました。私の最初のプロジェクトとなったエボは、世界でも最も売れたカイトの一つとなります。
私の作品リストには多くのカイトが加わっていきました。2009年、私はケン・ウイナーからベガスを引き継ぎ、2014年、世界選手権を5度制覇したアーロン・ハドローがデュオトーンチームに入ると、我々は協力してベガスを競技専用機に仕上げ、このニッチな分野でデュオトーンをトップブランドへ押し上げました。
NORTH KITEBOARDING/DUOTONE TUBEKITE
ダイスは生産1年目で7600機を売り上げるという輝かしいデビューを果たしました。2年間にわたってこのモデルの設計を担当した後、これをケンに引き継ぎます。マウイ島に住み、ウエーブライダーのエースとしてスカイ・ソルバックを有している彼には、このウエーブ機を発展させていくうえで素晴らしいチャンスがあったのです。2017年以来、ジュースが私の最新の設計カイトとなっていますが、これは、ケンから設計を引き継いだもので、このモデルを弱い風でのカイトボーディングやフォイルボーディング用に設定しなおしたのです。全般的に、カイトの開発は素晴らしい喜びであり、デザインとテクノロジーを絶え間なく進化させているとても競争的な市場環境を楽しむことができました。ノースカイトボーディング社のスタートは底辺からでしたが、この数年は市場のリーダーとなるまでに成長したのです。
2010 NORTH KITEBOARDING/DUOTONE PROGRESSION 10
「プログレッショ10」とは、ノース社のために生産施設GSL社と共に私が開発を続けているモデュラーシステムのことです。生産管理担当のハンネス・ノルツと協力して、生産するカイト全ての縫製、全ての素材、加工、設計要素に至るまでを見直し、その結果、業界の標準を再定義するほどの、ロジックと品質、最新機械技術に向けた専用のシステムが生み出されました。
このモデュラー システムによって、製造関連のミスを大幅に減らすことができ、保証クレーム率を0.2%以下にまで落とすことができたのです!これは、このように複雑な製品では素晴らしい成果でした。
2011 ADVENTURE DESIGN GMBH GYBE-DESIGN
フリーランサーとして、私は常にいくつかのプロジェクトに同時に参加してきました。
設計や製造関連の作業をこなしてきた相乗効果として、さらに膨張式の製品を開発しようしたのは自然な流れでしょう。2005年、デュオトーン社のために膨張式のイベント用テントの開発を始めました。その結果、自分でアドベンチャー デザイン社を設立し、イベント用や医療用、業務用の膨張式テントのためのジャイブというブランドを生み出したのです。
ADVENTURE DESIGN GMBH OXLEY
ジャイブと同じころ、私はオクスリーというブランドも生み出し、持てる知識を全て投入して大きなヨット用の膨張式のスナッファーやヨットの世界にかかわるいくつかの製品を開発することができました。
2015 AERO DYNAMICS
カイトサーフィンやウインドサーフィン、ヨットのセールを供給している世界最大規模の生産施設であるアクアダイナミックス社のオーナー、フランク・ウルマーと協力して、パラグライダーの生産施設エアロダイナミックス社を設立しました。モデュラーシステムのおかげもあり、すぐに最も近代的で洗練された生産施設に成長し、年間6,000機の生産能力で、BGD、777、AirG、PHI、そしてICAROブランドを支えるまでになりました。
2015 ICARO PARAGLIDERS BRAND-REDESIGN
最も素晴らしい成功例のひとつにパラグライダーのブランド、ICAROの2015年に始まる改革があります。
アドベンチャー デザイン社の知識と施設を生かして、パラグライダー業界に新しいスタンダードを設定したのです。最高の製品に意欲的で確実なブランドイメージを合体させて、我々のゴールは、パラグライダー界全体の発展に尽くしていくことです。
2018 ICARO PARAGLIDERS B&D
ブランドの再構築を進め、技術設計を担当していくうえで、会社全体を引き継ぐこととなりました。
これで私は「パラグライダー」の全ての面を次のレベルへと引き上げていくことが出来るようになったのです。
そうして機体設計上の重大な出来事となったのが、EN-B機ブテオでした。より上級クラスの性能レベルと中級機の安全性を融合させたその設計は、まさに画期的なもので、業界にとって新しい基準となるものです。
絶え間なく発展していくラインナップを提供するイカロ社は、このスポーツを変化に富んだものにしていく、急成長のコアブランドです。
GYBE INFLATABLE TENT
ジャイブデザインは、業界を代表する、
軽量で高耐久性、そしてフルにカスタマイズ可能な膨張式テントです。
イベント用テントの成功に基づいて、空気圧式テントに新たなスタンダードをもたらしました。
ジャイブはまた、メルセデスベンツとフォルクスワーゲンに使い勝手の良いバス テントも供給しています。機能性が高いこのテントは、休日やレジャーの楽しみをさらに高めてくれます。
NORTH KITEBOARDING/DUOTONE KITESURFING
デュオトーンは世界トップのカイトボーディングのブランドで、革新的な発明、最高の品質と安全性を誇ります。
プロダクトデザインの知識にこのスポーツにかける情熱が加わることで、その未来を開き、素晴らしい発明と性能の長年におよぶマッチングを可能にしてきました。今までに担当したモデルには、ベガス、ジュース、ダイス、そして数々の受賞に輝くエボがあります。
ICARO PARAGLIDERS
23年にわたるパラグライダーの経験を生かして、最も洗練されて近代的な製品ラインナップを誇るイカロ社は、若々しく、はつらつとした、ダイナミックな会社です。
安全でいてスリリングな製品づくりに励むイカロ社は、パラグライダーを楽しむパイロット達に最高の経験を提供していきます。
OXLEY SAILS
オクスリーは、ヨット用高級機材です。
イステックから出ているパラセーラーやパラセールといった独自のスピンネーカーのデザイナーであるオクスリーからは、まもなく、ボラとレバンテという名のもとに極めて進化したセールの発表が予定されています。
Gybe RACING
競技の世界!レーサーでない者は、競争的なビジネスの世界に足を踏み入れてはなりません。
コースの中で行われるレースは、ビジネスで競い合うのと似ています。誰にでも勝利のチャンスは訪れるでしょうが、それは全ての要素が完璧に準備されているときだけです。
ジャイブ レーシングは、究極を求める場なのです。微妙な調整からリアウイングやサスペンションのパーツといった部品の開発に至るまで、限界を高めていくのです。チームとしての働きが基本であり、また友人やクライアントを助手席に招待するチャンスにもなっています。これは参加する全員にとってスリリングな体験です!