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コントロール性と安定性はマーベリックの完成度を更に高めながら最新のEN-Cクラスのコンペ機の最高性能を持ち、最高の品質と製作を目指すという、高い目標を掲げてマーベリックの開発はスタートしました。そして、1年に及ぶ開発と高度な調査の末、ついに野心的な目標を達成することに成功したのです。
マーベリック2のコンセプトはまったく新しいものです。前作マーベリック同様そのアスペクト比は6.0に抑えられています。初めのマーベリックも長距離フライトでの性能の高さは実証済みですが、この後継機では新技術の投入によって、さらに長距離フライトでの性能を向上させています。
より高速のトリムスピード:より高速のトリムスピードによって同じ時間に対する移動距離が伸びます。マーベリック2は前作に比べて約10%高速となり、これは200kmのフライトでは同じ飛行時間でさらに20km遠くへ到達できることを意味します。
より高速のトップスピード:前モデルに比べ、フルスロットルで6~8km/h速くなっただけでなく、アクセル半開での安全性が大幅に向上しました。アクセル半開でも前作のフルスロットルと同じスピードで、しかも安定性はずっと高く滑空能力も向上しています!
安定性は常に求められるものです。安定性が良ければそれだけ良い機体となります。この「新世代」機に投入された技術~Aライン取付けポイントを大きく後ろへずらせた特別な翼型ととりわけ長いバテン~によって、安定性がとても高くなり、安全性が増しました。
唯一の難点は、セーフティートレーニングで非対称コラップスに入れることがさらに難しくなったことでしょう。それでもセーフティートレーニングにおいてラインが絡むなどのトラブルが生じにくくなる利点もさらにあります。
・・・ICARO社が最初のプロトタイプ機を製作して間もなく、コンペティションを通じてパラグライダー市場における滑空比の大幅な上昇が見られました。我々はいったん後退を余儀なくされ、更なる滑空比の向上を目指して全てのコンセプトを見直しました。
この苦難の時を越えて、目標に到達することが出来たのです。強風下でもひどい乱気流の中でもマーベリックは強靭な対処能力を発揮します!
マーベリック2は前作マーベリックと同様にテイクオフは確実で安全であるばかりか、さらにテイクオフの特性が進歩し、高性能機にありがちなオーバーシュートのしやすさや、強風でパイロットが急に持ち上げられるといったことがありません。
初めのうちはちょっと変に感じるかもしれません。しかし、強風のテイクオフポイントでも不意に浮かされることなくマーベリック2を頭上にぴたりと止めておくことが出来るのです。
小さなサーマルの中でもコントロールは確実に反応:高い翼面荷重と新しい翼型によってコントロール性がさらに向上しました。正確なブレーク操作と体重移動があれば、かなり小さなサーマルでも漏らさず捉えることが出来ます。
マーベリック2.2は大変速く飛ぶ機体です。Mサイズのマーベリック2でスタートウエイトの認定値は85~110kgですが、推奨下限の90kgでも他の同クラス同サイスの機体にスターティングウエイト100kgで乗ったのと同じ速さで飛びます。
マーベリック2.2にも他の全てのEN-C機と同様の注意点が適用されます:翼面荷重が低ければそれだけ極端な飛行挙動に対する制御がしやすくなるという事です。ですから、例えばミディアムサイズのクラスBから乗り換えるパイロットなら、Mサイズのスタートウエイトで100kg(中間)を超えないようお勧めします。他の全てのサイズでも最大重量の約10%下のスタートウエイトを選択するという意味です。
重くなればそれだけスピードも高くなりますが、弱いサーマルに対しては正確なセンタリングが要求されます。本格的なフライトのためには下記のような翼面荷重の使い分けをお薦めします。 (Mサイズ、90-1110Kgの場合)
ICARO社ではマーベリック2の開発にあたって多くの新技術とアイデアを投入しました。
最新高性能翼型:新ソフトウエアのおかげで、リブとリブの間で膨らんでいる部分の翼型を仮想翼型 としてより正確に究明し、理想化することができました。このためコンピューター上の3Dグライダーはより実際のものに近づきます。こうして出来た新型翼型は、さらに高性能にしてより高い安定性をもたらしています。
バテン:柔軟で長く、とても軽いナイロンバテンが翼型を保ち、Aラインから伝えられた荷重を配分してくれます。さらに、このバテンは従来のダクロン補強よりも丈夫ですので、キャノピーのパッキングも今まで通りに出来ます。
Aラインは大幅に後方へ取り付けられています。これによってマーベリック2は自動クッション機能を発揮。強い乱気流などで急に翼面荷重が増したときに一時的に迎え角が増え、これはパイロットがブレーク操作で対処するのと同じ効果があり、しかもずっと速く反応します。安定性の向上は目を見張るものがあります!
3D造形:目立たないがとても重要なのが、翼上面で一番前にある横断縫いです。上図で上面セール(白線)の長さは内圧で膨らんだ飛行中の翼型上面(青点線)より短くなります。この長さのズレを、赤線で示した絞りによって補正し、さらに性能を向上させています。
ハイブリッド3ライン機:2ライン機や3ライン機は、ブレーク操作によって後列のライン取付け部と後縁との間に大きなコブができやすいと言う弱点があります。このコブの発生は、コントロール性や上昇率をはっきりと低下させてしまいます。(上図の矢印)
マーべリック2の最初のプロトタイプ機は2ライン機で、続くプロト機は純粋な3ライン機でしたが、最終的には、この3ライン機に補助的なD列ラインを中央へ加えました。これはブレーク操作時にのみ張るようになっています。こうして3ライン機の長所を全て生かしたまま、ブレーク操作時のコブを解消することに成功しました。
超軽量の内部構造:前作マーベリック同様、構造材以外の全ての素材は27gスカイテックスを使用しています。これは単に軽量化に役立っただけでなく、限界的な挙動時の特性もを向上させています。
新型ライザー:長距離飛行では長時間にわたってスピードシステムを踏み続けることが多いですが、新型の、ボールベアリング入りのプーリーやBリターンは、スピードバーを踏むのに必要な力を30%以上軽減してくれます。これでもう長時間の高速飛行で足がつる心配がありません。
穏やかな条件ではマーベリック2.2の滑空性能はほかの同級機と大差ありませんが、サーマルで荒れている時や向かい風では明らかに前に出ます。オープンクラスのプロトタイプコンペ機のようにちょっとしたリフトでも確実に拾って高度を獲得し、キャノピーはしっかり前進していきます。
マーベリック2.2に試乗するとまったく本当だと実感できるのです。ぜひ試乗して乗り比べてみてください。
MAVERICK 2.2 | S | M | L | |
---|---|---|---|---|
Area flat | m² | 24.46 | 27.10 | 29.88 |
Area projected | m² | 20.24 | 22.42 | 24.72 |
Span flat | m | 12.17 | 12.81 | 13.45 |
Span projected | m | 10.07 | 10.60 | 11.13 |
Aspect ratio | 6.06 | 6.06 | 6.06 | |
Aspect ratio projected | 5.01 | 5.01 | 5.01 | |
Cells | 67 | 67 | 67 | |
Take off weight min-max | kg | 75 – 95 | 90 – 110 | 105 – 130 |
V trim | km/h | 39 | 39 | 39 |
V max | km/h | 57+ | 57+ | 57+ |
Number of risers | 3+1 | 3+1 | 3+1 | |
Glider weight | kg | 6.0 | 6.25 | 6.85 |
Classification | LTF | C | C | C |
Classification | EN | C | C | C |
付属品:セルバッグ・インナーバッグ・2段式スピードバー
(注)グライダーザックは含まれておりません。別途購入となります。
税抜き価格:¥520,000—
税込み価格:¥561,600—(8%)
今までにパイロット達は何を報告したか...
グライダーの下限重量で乗っても、もう遅めで飛ぶことにはなりません。ICARO社から新しい提案を紹介します。
離陸重量・経年変化・周囲の気温によるトリムスピードの変化を調整し、コントロール性・飛行フィーリングを最適化する、夢のシステム!
マーベリック2.2やワイルドキャットTEといった最新の機体は、ライン長や翼面荷重の変化に対してとても敏感です。
① 翼面荷重
その機体を下限重量で飛ぶか上限重量で飛ぶかで、トリムスピードは最大3km/h変わります。(もちろん、下限重量で飛ぶ場合に上限重量で飛ぶ場合よりも3km/h遅いと言うことです。)これがスピードシステムをフルに使い込んだ最大到達速度となると、その違いは最大5km/hにまで達する場合があります。ICAROのTSOで最適の調整を行なえば、ウエイトレンジの下限から中間のパイロットにとってより良い理想的な最大速度を得ることが出来ます。
この飛行速度の調整に加え、最適なTSOセッティングによって軽めで乗ったときにタックスウエイが短くなることにも対処できます。これで軽めのパイロットでも、長くてとても許容度のあるタックスウエイで、精確でダイレクトなコントロール性を楽しむことが出来るようになりました。
② 経年変化
機材の使用に伴いAライン・BラインはC/D列のラインに比べて伸びてきます。最新のICARO機では、TSOによる調整で常に元通りの正確なトリムを保つことが出来るようになりました。
③ 低温
気温によっても、最新の機体ではトリムスピードや極限状態での飛行特性の変化があります。0℃付近あるいはそれ以下のとても低い気温に対しても、TSOによるトリムスピード調整が望まれます。
TSOはリアライザーに取り付けられている、長さの調整装置です。詳細な取扱説明書に従い、TSOを地上で正確に調整してください。飛行中に調整が変わることはありません。
(図の説明文)
TSO自体はネオプレンカバーの下にあります。
調整の際は、ネオプレンカバーをずらせてください。
調整レンジ : 最大2.5cm
http://www.icaro-paragliders.com/english/2_gleitschirm/maverick2_bilder.html